TSミュージカルファンデーション「AKURO-悪路-」12月12日千秋楽
だいぶ日にちが経ちましたが、千秋楽に行ってきました。
「AKURO」終わってしまいましたね。たった1週間の短い東京公演だけど、濃密な1週間でした。
千秋楽は何度も観てストーリーはわかっている筈なのに、高麿と共に悩み、蝦夷の悲しみに寄り添える熱い熱い舞台でした。
ラストの戦いも凄かった。オタケが「都へ」と声をからしながら叫び、イサシコの「高麿を死なすなぁ!!」と渾身の力を振り絞って戦う姿に胸が締め付けられました。
高麿が田村麻呂に「鬼はおのれが作り出すもの」と言った辺りから、高麿とアテルイが重なり合って、姿は高麿だけどそうではないように感じました。
「我らが大和に何をしたか、我らの姿が何であったか、何がこの日の本の礎か」
斬られても最後の力を振り絞り、「この国の行く末、見届けようぞ」と果てた高麿。
全身全霊で立ち向かい、自分が正しいと思った道を信じ貫く姿が壮絶で、命をかけて伝えようとしたその勇気に心が震えました。
千秋楽に相応しい、とてもいい舞台だったな。悔いはないです。
この日もスペシャルカーテンコールがありました。
司会の駒田さんからお礼の挨拶と、有志(福永さん、西村さん、今さん、坂元さん)によるクリスマスソングのプレゼントがありました。
この曲、タイトルがわからなかったのですが、White Christmasなどのクリスマスソングをメドレーにして、オリジナルのアレンジにしたのかなと思います。
この4人の皆さんは、特に歌の上手な方たちだし、それぞれ担当のパートが違うので、声が重なり合ってきれいなハモリを聴かせてくれました。坂元さんはテナーの担当で、シャウトしてましたよ♪
坂元さんファンとしてはサプライズは嬉しいですけど、高麿がクリスマスソングを歌う姿に、やっぱりちょっと違和感を感じました。舞台の余韻も吹き飛んじゃうし、楽日以外の日にやってほしかった。わがままかなw
それから千秋楽恒例の挨拶もありました。
・友石さんの挨拶
駒田さん「AKUROでは初出演でしたが、夏はCalliに出演しました。」と紹介。
「念願だったAKUROに出演させて戴き、謝先生ありがとうございました。」
・坂元さんの挨拶
駒田さん「私たちの何倍も大変な思いをして、出ずっぱりで頑張ってくれました。今日はビールジョッキを4つくらい抱えていっちゃうんじゃないかと思います。」と紹介。
「初演の時からさんざん『桃太郎』と言われ、今回も言われ続けました。正直、この格好はちょっと恥ずかしいです。でも今回は皆さんの優しさに育まれ成長しました。本当にありがとうございました。あと僕も平沢さんのように『かっこいい、かっこいい』と言われたかったです。」
坂元さんのお願いを受けて、「お客さんみんなで声を合わせて、かっこいいと言ってあげましょう」と駒田さんからナイスな提案が(笑)。
せーの「かっこいい~」
←もちろん私は本気で言いましたよ。
「おそーい
」 o(゚Д゚)っ
ツっこむことは忘れない坂元さん(笑)。
この他では、平沢さんと西村さんの挨拶がおもしろかったです。
・平沢さん
「TSでは主役から始まり歳をとる度に格下げになり今回は5番手でした。次回は7番手です。それと今回役作りを失敗しました。『月刊ミュージカル』の取材で、かっこいいと言われない役作りをすると言ったのに、舞台が終わると「かっこいい、かっこいい」と言われ続け、ついに謝先生にかっこつけ過ぎと言われました。」
・西村さん
「先日渋谷で財布の入ったかばんを拾い交番に届けました。持ち主が現れたらお礼があるかもしれないと言われ、『お礼なんていいですぅ』といいつつ、住所と電話番号だけは教えました。数日前に留守番電話に渋谷警察署から持ち主が見つかったと連絡がありまして、「届いて良かったな」と思ったんですが、警察署と聞いただけでびっくりしました。」
オチはどこ?一体何が言いたかったのかしら(笑)
この後も拍手がなかなか鳴り止まず、何度も出てきて拍手に応えていました。
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本当に素晴らしい舞台でした。舞台が終わってから2週間が経っても、まだ「AKURO」から抜けきれずその世界に浸っています。
でも不思議と初演のような喪失感はなく、幸せな気持ちです。
初演ではとにかく凄いものを観てしまったとそればかりで、ろくに感想を書くことも出来ませんでしたからね。AKUROの持つパワー受け止めるのがやっとで、冷静に観るということが出来ていなかったのかなと思います。
千秋楽後も終わった寂しさなのか何なのか、とにかく訳もわからず悲しくて悲しくて堪らない状態が数週間も続き、舞台を思い出しては泣いていた気がします。
本当にあれは何だったんだろう?舞台が終わってしまった寂しさもあったのだけど、やっぱり最後、高麿がいなくなってしまったことが悲しかったのかな。
アケシとの間に出来た子に新しい未来を託したけど、高麿は無念だったのかなと、そんなことを考えていました。岩手出身の母の話では、高麿の最期の地、達谷窟(たっこくのいわや)は、現在は観光地化されて残っているそうです。
これを聞いた時、供養の為にお参りに行こうかと思った程、あの当時は高麿に思い入れていたのだと思います。
「自分の気持ちに区切りをつけるためにも、お参りに行きたい」と姉に話したら「そこまで高麿のことを思っているならそれで充分」と言われ、実際には行きませんでしたけど。
今回心構えが出来ていた分、初演の時より少し冷静に観られて、高麿は最期、無念の想いだけを残して討たれたわけではないとそう思えました。
中でも高麿と蝦夷が来世への夢を語るところが良かったです。
生きている間に、日高見の大地で平凡だけど幸せな一生を送るという夢は叶わないけど、そのことをただ嘆くだけではない、孫のそのまた孫が暮らす未来にはもしかしたら平和な世の中が訪れるのかもと、泣きながら精一杯の笑顔で楽しそうに踊っている高麿を見て希望を感じました。
真実を知らなければ良かったと言うアケシに「これまでの自分はつまらない人生だったけど、真実を知ることで人の生きる道が見えた」と話した高麿。
志し半ばで死んでいった高麿は、無念の想いがないとは言い切れないけど、人生の最後に自分の生きる道=この世に生まれた意味を知ったことで幸せな気持ちもどこかにあったのかも知れない。そう感じられた舞台でした。
今回、幸せな気持ちでいられるのは、そんなふうに感じたからかも知れません。始まる前は複雑な気持ちもあったけど、今は再演してくれて良かったと思っています。
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